学習院型やキューブ型などランドセルの形状の違い

昔と比べるとランドセルのデザインは多種多様となり、カラフルなランドセルを背負った子供達の登校風景は当たり前のものとなりましたが、その形状は昔と変わらず誰が見てもひと目で分かる”ランドセル”という形をしています。

このおなじみの形を学習院型のランドセルと呼びます。明治時代に学習院が初めて公式の通学カバンとして採用したランドセルが、現在のランドセルの礎となっているためです。

サイズが大きくなり、素材が変わり、デザインも多種多様になってきましたが、その形だけは殆ど変わらずに今日に至っております。

ただ、近年は新形状のランドセルも登場してきており、通常の縦長の形状とは逆の横長の形状のものや、かぶせが半分の長さまでしか無い半かぶせ、ヘリ巻きを無くした出っ張りのない形状のキューブ型など、新しいカタチのランドセルも登場してきています。

ランドセル選びは保守的な方が多く、未だに販売されているランドセルの大多数が学習院型となっていますが、学習院型とほとんど見た目上の差がないキューブ型の売上は年々拡大しております。

横型や半かぶせなど見た目に明らかに特徴的な形状ですと、背負うお子様が嫌がったり恥ずかしがったり、場合によってはいじめに繋がる恐れも考えられるため、なかなか選ぶ方は少ないようです。

学習院型とは

学習院型は長年使われてきた元も基本となるランドセルの形状です。ランドセルと言われれば誰もが思い浮かべるあの特徴的な形状が学習院型のランドセルです。

最も基本となる形状で当然発売されているモデルの大半を占めますので、この学習院型のランドセルを選んでおけば間違いありません。殆どの方が学習院型のランドセルを購入するため、他の形状のランドセルを選ぶのはなかなか勇気の要ることです。

特にこだわりがなければ無難な学習院型を選んでおけば間違いございません。

キューブ型とは

キューブ型は近年登場してきた新しい構造のランドセルで、製造工程の難しさや特許の関係で現在は数社ほどしか製造しておりません。

殆ど学習院型と同じような形なのですが、大きな違いがございまして、通常の学習院型ですと大マチと背当てを縫い合わせた部分(へり)に出っ張りがあるのですが、キューブ型にはこの出っ張り(ヘリ巻き)がありません。

スーツケースのアウターフラットのように外側に出っ張りがなく真四角をしています。そのためキューブ型と呼ばれております。

外側の出っ張りがなくなるため、同じ収納力でありながらコンパクトなボディを実現できます。そのため、A4コピー用紙がやっと入るサイズの3Lサイズと変わらない外寸でありながら、A4フラットファイルを収納できるサイズを実現できるほどです。

大きな収納力を誇りながらサイズはコンパクトに抑えられるため、徐々に人気が上がってきており、将来はランドセルの主流になるかもしれません。

ヘリ巻きありの通常の学習院型と、ヘリ巻き無しのコンパクトタイプのキューブ型の違いは以下の写真の様になります。どこが違うかお分かりになられますか?大マチと背当てを縫い合わせた部分が出っ張っているのがヘリ巻きあり、出っ張りが綺麗になくなっているのがヘリ巻き無しです。

ヘリ巻き無し

ヨコ型

横型のランドセルとは、その名の通り横に幅広な形をしたランドセルです。標準的な学習院型のランドセルは縦長の形状になりますので、横型のランドセルは全く違った印象になります。

見た目にお洒落で大人でも使えそうなデザインの横型ランドセルもございますが、逆に従来のランドセルのイメージから離れているため、小学校に通うための鞄としては購入するのに勇気が必要です。

大多数の新入生が縦型のよく見るランドセルを選ぶ中、クラスで1人だけ横型のランドセルになってしまっては少し可愛そうです。個性を出すのも重要ですが、学校に通うための鞄であるということを考える必要がございます。

メリットしては、デザインが個性的なことに加えて、教科書を収納した際に本の背が上になるので何の教科書か分かりやすいことなどが挙げられます。

反面、教科書の小口を下にして収納するため教科書がJの字に反ってしまうという声もあるようです。また、縦型を前提に作られている学校のロッカーに入らないケースも有るようです。

最大のデメリットとしてはやはり持っている人が少なく圧倒的なマイノリティなため肩身の狭い思いをする恐れがあるという点です。お子様の意向をしっかり確認してよく考えてから購入する必要があります。

横型のランドセルは以下の写真の様なランドセルになります。

半かぶせ

半かぶせのランドセルは、ランドセルの蓋に当たる”かぶせ”の長さを半分に抑えたモデルになります。標準的な学習院型のランドセルは、かぶせが本体側面の全体を覆いますが、半かぶせのモデルは本体側面の半分ほどしか覆いません。

蓋としての役割を考えれば、半かぶせでも特に機能的に問題はございません。ただ、見慣れないデザインであるため、横型同様に変に目立ってしまう可能性はございます。

個性的で機能的にも大きく変わらないため、検討の価値はありますが、やはり周りの新入生がどのようなランドセルを購入しているかをよく考えてから選ぶ必要がございます。